マーケティング
共感で価格競争から脱却せよ
マーケターと起業家へ——脳科学で顧客の心を掴み、ファン化する感情マーケティングの全技術
- 感情マップで顧客像が明確化
- コピーが変わる25の実用テンプレート
- 価格競争から脱却しファン創出
試し読み
スーパーのレジ前、あなたは手に取った歯磨き粉をカゴに戻し、隣の棚の「歯医者さん推奨」と書かれた少し高いチューブを手に取る。なぜだか説明できるだろうか。「成分がいいから」「口コミが良かったから」——いや、違う。あなたはその瞬間、あの青いパッケージを見た0.3秒のうちに「こっちのほうが信頼できそう」と感じていた。論理はその後から、慌てて追いかけてきただけだ。 脳科学の知見が示すところによれば、扁桃体は視覚情報が届いてからわずか0.3秒で「好き/嫌い」の快・不快を判定する。一方、理性をつかさどる前頭前野が「なぜそう感じたのか」を言語化するのは、それよりはるかに遅い。つまり、あなたの「選んだ理由」は、選んだ後に作られた後付けの物語にすぎない。買い物の順序はこうだ——感情が決める。論理が正当化する。 ## 損する恐怖は、得する喜びの約2倍 もう一つ、脳には厄介な特性がある。損失回避だ。同じ1万円でも、「1万円得する」と聞くより「1万円損する」と聞くほうが、はるかに強く心を揺さぶる。行動経済学の研究では、損失の心理的インパクトは利益の約2倍とされている。だから「これを買えば生産性が上がる」より「これを買わなければ、あなたは競争に置いていかれる」のほうが、はるかに購買意欲を刺激する。恐怖は、欲望より速く走るのだ。 ## 感情マーケティングの3原則 では、どうすれば人の心に届くのか。多くの実践者がたどり着くのは、次の3つの原則だ。 **共感**——「わかる、それ私も」と思わせる。
目次
- 1. 感情が先、論理は後——脳が買い物をする本当の順序
- 2. 顧客の無意識を「感情マップ」で可視化する
- 3. 心を揺さぶるメッセージの設計——言葉・ストーリー・比喩の技術
- 4. 感情を定着させ、行動に変える——CTAとブランド記憶の科学
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